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3月 10

楽しい仕事をすると仕事を楽しむの違い

以前、元日本代表の中村俊介が出ている就職情報企業のCMがありました。
中村選手がロッカーでもボールと楽しんでいる姿が描いてあり、仕事人間である事がカッコイイ事をアピールしている内容でした。

 

このように、仕事を楽しんでいる人を見た時、2種類のタイプに反応に分かれます。

一つは「俊介みたいに楽しい仕事につければ、自分も仕事に夢中になれるよ!」と感じるタイプ。

2つ目は自分も俊介みたいに仕事を楽しめる人間になりたいな!」と感じるタイプ。

 
前者は、「好きな仕事=楽しい仕事を探すことができさえすれば、仕事を楽しむ事ができる」という考え方である。この考え方には大いなる疑問が起こる。ホントにそうなのか?ということ。
好きな仕事につきさえすれば、仕事が楽しくなるという短絡的な話ではない。

プロのサッカー選手や野球選手は子供の頃から夢を見るくらい、好きな仕事についているはずだ。だけど、全ての選手達が仕事を楽しんでいるかと言えばどうだろう?
いつも間にか、練習も苦痛になり、大事な場面でのプレッシャーでだんだんそのスポーツそのものがイヤになってくる。ほとんどの選手は、子供の頃のような情熱がなくなっているのが現実であろう。
みなさんの大好きな食べ物を想像して欲しい。
私は焼き肉が好きですが、毎日、毎日焼き肉を食べ続けたら、たぶん1ヶ月くらい経つと焼き肉を食べるのがイヤになると思う。
「好きな事を好きで有り続ける大変さ」があるのだ。これって仕事を考える際に非常に重要な視点だ。
どんなに楽しい仕事や自分にぴったりな仕事に出会ったとしても、飽きや困難、挫折に出会って、仕事がイヤになるのである。

 

「楽しい仕事をする」ことと、「仕事を楽しむ」事は違うのだ。
「仕事を楽しむ」には、「楽しい仕事」はもちろんの事、「困難に感じる仕事」「イヤな仕事」「退屈な仕事」「劣等感にさいなまれる仕事」等の「楽しくない仕事」も含めて楽しむ工夫をしていく力が求められる。(私は、この事を「楽しさ創造力」と言っているのですが)

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仕事を楽しむには、仕事を楽しむスキルを身につける必要がある。つまり「楽しさ創造力」の能力開発が必要になる。
「今、目の前にある仕事をいかに楽しくする事ができるか!」こそ最も重要な能力なのではないか!
当然、何も頭を働かせる事なく、楽しくはできない。
楽しくするための努力が必要になるのである。

 

成功者の半分くらいの人達は、目の前の仕事に「楽しさ創造力」を発揮させることで、日々の仕事を楽しくしていく事で、いつのまにかホントに仕事が好きになった人達だと思う。最初から、好きな仕事につけたラッキーな人など、ほとんどいないのではないだろうか?
目の前の仕事を楽しむ事で、思いもよらないような様々な偶有性のある出来事に出会い、その事で、どんどん仕事が楽しくなってくるのである。

 

弾さんのブログ:好きを仕事にするな、仕事を好きにしてしまえ
で述べられているような仕事を好きにする為の工夫を行っていく必要があると思う。
(「仕事は誠意ある浮気者に惚れるのだ。」これ、名言だと思います。)
また、その工夫も奥深いものがあり、たくさんの工夫が存在する。
この「楽しさ創造力」については、私の専門研究分野なので、このブログの中でも詳しく取り上げていきたいと思う。

 

孔子もこのような言葉を言っている。
「これを知る者は、これを好む者に如かず。(しかず)
知っているより、好きな人間が仕事ができる。
これを好む者は、これを楽しむ者に如かず。」
好きな人間より、楽しむ人間が仕事ができるという意味だ。
孔子も、「好き」と「楽しむ」を分けている。
論語の時代から「楽しむ重要性」が述べられているにもかかわらず、「仕事を楽しむ方法」について具体的な手法が体系立てられていないのも不思議ですが・・・

 

好きな仕事につく幸運を求めるより、仕事を楽しむ実力をつけていった方が、仕事を楽しみ、人生を楽しむ事ができるのではないだろうか?

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